【食材のこだわり】おせちのお重に込められた意味【しげよし】

2017/11/01

 
2018(平成30)年戌年の幕開けをお祝いするのが、おせち料理。私どものおせちの予約も始めさせていただきました。今回は、おせちのお重の重ね方についてご紹介いたします。
 
■おせちは年神様にお供えするお料理でもあります
 
おせちを重箱に詰めるのは、「重箱に詰めることにより、幸せを重ねる、福を重ねる、おめでたさを重ねるなどの願いを込めるため」という意味があることを前回のブログでお話しいたしました。
現代のお取り寄せおせち料理の主流は、三段重ねと五段重ねのようです。
元旦には、それぞれのご家庭に新年の幸せをもたらすために、高い山から「年神様」が降りてくると昔の人は考えました。おせち料理は、新年を迎えられた幸せを年神様に感謝しつつ、お供えすることで新年が良い年になりますようにとお祈りするお料理でもあります。
 
■重箱の重ね方にもそれぞれ意味があります
 
年神様にお供えするお料理なので、重ね方にもそれぞれ意味があります。
三段重ねの場合、一の重には口取りや、祝い肴などお子様でもお召し上がりいただけるお料理が入ります。口取りというのは、本膳料理の初めに、お皿に盛ってお吸い物と一緒に出すお料理です。
祝い肴は、お祝い膳に出されるお酒の肴です。おせちの祝い肴は関東と関西では少し違うようです。関東では、黒豆、数の子、ごまめ、関西では黒豆またはごまめ、数の子、たたきごぼうが「祝い肴三種」とされているといいます。
そのほかにも、伊達巻や昆布巻、錦卵、栗きんとん、栗甘露、紅白餅、お多福豆など「お子様も大好きなもの」が一の重に詰められます。
年神様は甘い物がお好きという伝承がある地域もあり、一の重は年神様と乾杯をしながら、まずはお好きな甘いものをお召し上がりください、という意味があるのですね。
三段重ねの二の重には、お魚やお肉の焼物や燻製などの、いわば「メインディッシュ」が入ります。また、箸休めとしてデザートを入れることもあります。
三段重ねの三の重には、椎茸の甘露煮や鮑の含め煮などの煮物が入ります。
焼物や煮物で、年神様を歓待するのが二の重、三の重なのです。
 
■五段重ねには興味深い伝承があります
 
五段重ねの一の重、二の重は三段重ねと同じですが、三の重にはいかやうに、海老、たらこなど海の幸が中心の焼物が入ります。与の重は旨煮などの煮物が入ります。
興味深いのは五の重です。昔の人は、五の重には何も詰めていませんでした。五の重を空にすることで、年神様がそこに福を詰めてくれると考えたのですね。
今でも、ご家庭でおせちを作るときは、五の重を空にする地域が多いようです。
お取り寄せのおせちなどでは、年神様と一緒に食べることで、ますます新年が良い年になりますようにという祈りを込めたお料理を五の重に詰めています。また、お正月三が日の間、少しずつ年神様や家族、お客様などにお召し上がりいただけるようにと、一口で食べられるお料理を詰めることもあります。
 
■おせち料理は本膳料理と良く似ています
 
特に五段重ねのおせちは、以前のブログでご紹介させていただきました本膳料理の「三汁七菜」の組み立て方とよく似ています。これは、正月料理として出していた本膳料理を重箱に詰めるようになったのが「おせち」の始まりだからだと言われています。
 
■仕切り方もいろいろです
 
重箱の仕切り方にも意味があります。
ポピュラーなのは、重箱を十字に仕切る「田の字型」や、3×3の9つに仕切る「市松型」。田んぼを象ることで、豊作を祈る仕切り方です。
また、中央に菱形を作る「七宝型」もおせち料理ではよく使います。私どもの特撰五段重の二の重がこの仕切り型ですね。古来より、日本は「七福神」「七草」「七夕」「お七夜」など、七の字をとても大切にしてきました。年の初めを祝うおせちでも、七の字を大切にしていることがよく現れている仕切り型です。
 

新年をお祝いする皆様のお席に私どものおせちがあったら、どんなに光栄なことでしょう。私どもも、新しい年が皆様にとって素晴らしいものでありますようにとの願いをひとつひとつのお料理に込めて、おせちを作ってまいります。
私どもは、三の重、五の重両方のおせちを用意してございますので、ぜひお役立てください。
おせち料理のお重に込められた意味についてご紹介させていただきます。