【食材のこだわり】おせち料理に込められた意味【しげよし】

2017/11/10

 
その年の初めを彩るお食事だけあって歴史が深く、ご紹介させていただくことがたくさんございますのがおせち料理です。今回のコラムでは、おせち料理のそれぞれのお献立に込められた意味について綴らせていただきます。
 

三重県おせち

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■一の重にはたくさんの縁起物が入ります
 
おせちを開けて、子どもたちが歓声を上げるのが一の重。
まず、目立つのは海老ではないでしょうか。
以前、【食材のこだわり】しげよしの海老【しげよし】というコラムで詳しく紹介させていただきましたが、そのヒゲが長い髭に似ていることと、曲がった腰がお年寄りを連想させることから、長寿の象徴とされています。また、目が出ているので「めでたい」ですし、海老はカゴの中で暴れてとても威勢がいいので、力強さと生命力の強さの象徴とされています。
 
また、紅白蒲鉾の断面は半円で、水平線や地平線から半分顔を出している太陽にも見えることから、「日の出」の象徴と言われています。紅白の紅は古来より魔除けの色とされておりましたし、おめでたい様と慶びなどを表す色です。白は何色にも染められる「清らかさ」「神聖さ」を表す色ですから、紅白はとても縁起が良いものとされており、おせちにも紅白蒲鉾がつきものなのです。
 
子どもも大好きな「伊達巻」になぜこの名が付けられたかについては、諸説あります。伊達巻は長崎では「カステラ蒲鉾」と呼ばれます。一説によると、カステラ蒲鉾が江戸に伝わったとき、普通の卵焼よりも見た目も色も味も豪華だったことから、「伊達」つまりお洒落で派手な卵焼きということで伊達巻と呼ばれるようになったと言われています。
おせち料理に伊達巻を入れるのは、古来より日本では文書を巻物にしていたことから、巻いた卵を食べることで知識が豊富になりますようにという意味があります。
また、生命の源である卵料理をお正月に食べることで、子孫繁栄を祈る意味もあります。
 
田作りは、カタクチイワシの小魚を乾燥させて調理したものです。昔から、田畑の高級な肥料として小魚が使われていたことから「田作り」と呼ばれ、五穀豊穣を願ってお正月に食べます。
 
黒豆に使われている「豆」すなわち「まめ」には、「まめまめしく」の意味が込められています。「まめな人」には「労苦をいとわず物事にはげむ人」の意味がありますし、「まめで暮らしております」といえば「健康に暮らしております」という意味です。また、「まじめ」という意味もありますよね。年初に「まめ」を食べることで、今年も勤勉に、健康に、真面目に過ごせますようにという願いを込めます。
 
そのほか、黄金色に輝く栗きんとんを食べて豊かさを祈ったり、「よろこんぶ(喜ぶ)」の意味を込めて昆布巻など昆布を使ったお料理を食べたりして縁起を担ぐのが一の重です。鯖寿司などのお寿司も「寿を司る」という意味で、縁起物としておせち料理によく使われます。
 
■縁起のいいお魚や魚介類を使います
 
そのほかのお重には、それぞれのお店が趣向を凝らしたお料理を詰めます。おせちですから、食材でも縁起を担ぎます。
例えば、鰤はイナダ→ワラサ(関西ではハマチ)→鰤へと成長を遂げることから出世魚といわれています。また、「鯛」は【食材のこだわり】和食の王者、鯛【しげよし】でも詳しくご紹介いたしましたが、「めで鯛」お魚です。
蛸は「多幸」と語呂が似ていて、茹でると美しい紅に染まることから縁起のいい魚介類とされています。そのほか、墨を吐くところから「蛸のごとく、苦難をけむにまけるように」という願いを込めます。
蛤は二枚の殻がぴたりと重なるので、夫婦円満の象徴として結婚式やおせち料理によく使われます。また、桃の節句のお祝いに蛤のお吸い物をよく使いますが、これは「良縁」を願ったものです。
縁起のいい魚介類の最高峰は、鮑でしょう。昔から鮑は100年生きると考えられており、長寿の象徴です。また、鮑の貝殻には魔除けの効果があるといわれておりますので、おせち料理に鮑はよく使われます。
意外なところでは、サザエも縁起物です。サザエの「ササ」は小さい、「エ」は家を意味します。小さいながらも幸せな家庭でいられますように、という願いを込めて、おせちなどで栄螺(さざえ)を食べるのです。また、源頼朝と北条正子が伊豆山に身を寄せていたとき、源氏再興の出陣の際にサザエを食して天下をとったといわれていることから、一家繁栄の意味もあります。
そのほか、粘り強く物事に取り組むことができますようにという願いを込めて、めかぶなどもよくおせち料理に使います。
 
■おせちに使われる野菜類にも意味があります
 
おせち料理には椎茸がつきものですが、椎茸は兵が戦場でかぶとの代わりにかぶった陣笠に形が似ています。陣笠を食べることで身を守り、怪我なく一年を送ることができますように、という意味があります。
ごぼうは細く長く地中にしっかり根を張ることから、浮つかず、基礎を大切にした一年を願って食べます。
また、成長が早くすぐ長い竹に育つ筍を食べることで、子どもたちの成長を祈ります。
 

私どものおせちも、縁起物というだけではなく、料理長が数多の食材から選び抜いた随一の食材をたくさん使わせていただいております。家内安全、無病息災など新しい年に託す思いをご家族や大切な方と話し合いながらお召し上がりいただけたら、大変光栄で幸せなことに存じます。
 


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