【食材のこだわり】しげよしの「厳選三重県おせち」(一の重)【しげよし】

2017/11/18

 
「明けましておめでとうございます。皆様の新年のお幸せを心よりお祈り申し上げます」という私たちの想いをおせち料理にのせて。今年も、私ども「しげよし」はおせち料理の予約を始めさせていただいております。今回は、「厳選三重県おせち」の一の重の食材についてご紹介いたします。
 
■「厳選三重県おせち」の中身はすべて「三重県産」にこだわりました
 
平成30年は、平成最後の年となります。そして、三重県は「さんじゅう」とも読めます。この、平成最後の年を締めくくるおせちは、三重の老舗料亭寿美家を系譜にもつ私ども「仕出し割烹しげよし」がお届けしたい。その想いから、三重県と協力をさせていただいておせち料理を仕上げました。
お重の中身はすべて三重県産でございます。平成最後の年の門出を大切な方とお祝いするお席に、私どもの「厳選三重県おせち」があれば、料理人冥利に尽きる光栄なことと存じます。
 
ichinojyu_2
 
■一の重でお子様も笑顔になっていただければ幸いです
 
一の重に踊りますのは、「伊勢海老海女焼風」。伊勢志摩の海で水揚げされた伊勢海老を、そのまま贅沢に焼き上げました。その日の漁を終えた海女さんが、焚き火で伊勢海老を丸ごと焼いて食べるのが「海女焼」です。焚き火で体を温めながら、その日の海のこと、家族のことなどを笑顔で談笑しながら食べる「海女焼」のようにお正月の温かな団らんを彩れますように、という私たちの願いを込めさせていただいております。
 
お子様も大好きな「伊達巻」は、明治38年創業の老舗蒲鉾屋の職人がひとつひとつ丁寧に焼き上げております。ふんわりとした食感と、ほんのりと漂う優しい甘みに老舗の熟練した手技を感じていただければ幸いです。
 
そして、おせち料理にかかせないのが縁起物の「田作り」。使わせていただいておりますのは、自然の恵み豊かな木曽三川から流れるミネラル豊富な水が育んだ伊勢湾のカタクチイワシでございます。伊勢湾で水揚げされたきゅっと締まったカタクチイワシを、五穀豊穣をお祈りしながら田作りに仕上げさせていただきました。
 
めでたさ彩る紅白蒲鉾は、白身魚の旨味と甘みを引き出して上品に仕上げる熟練の技が必要です。そこで、明治38年創業の老舗蒲鉾屋に依頼をさせていただきました。弾力のある歯ごたえと目を惹く紅、そして歯を優しく包み込むようなしなやかな弾力は、さすがの職人技でございます。
 
「鰤照焼」に使わせていただきましたのは、熊野灘で水揚げされた天然鰤。黒潮がぶつかる紀伊半島沖合で水揚げされる天然鰤は脂のノリがよく、脂の甘みと締まった身の旨味が合わさった最高級品として知られております。旨味をぎゅっと閉じ込める照焼にして、皆様にお届けいたします。皮にも旨味と甘みがのった熊野灘の天然鰤を、ぜひご賞味ください。
 
また、ぜひご堪能いただきたいのが、伊勢市で351年も前から栽培され、天然記念物にも指定されている「蓮台寺柿」をふんだんに使った「紅白柿なます」。三重県では、干し柿のことを「ひなたやけ」と呼びます。太陽の光を日なたで存分に浴びて、まろやかに熟成させた干し柿は、干し柿なのにジューシーで後を引く爽やかな甘さに仕上がります。その「蓮台寺柿のひなたやけ」を、贅沢に柿なますに仕立てております。
 
縁起物として欠かせない「黒豆」は、類稀な三重県産の黒豆から粒の大きいものを厳選し、10時間手間暇をかけ艶やかに仕上げました。ほっこりと口の中でほぐれながら自然の甘みがあり、柔らかすぎない絶妙な炊き加減に、「しげよし」の職人のこだわりを感じていただければ幸いです。
 
「金柑密煮」に仕立てております金柑は、海藻のみを肥料に使用し、ミネラル豊富な土壌で無農薬にて育てたものでございます。この自然の甘みを最大限に生かすため、添加物や保存料は一切使っておりません。大地が育んだ甘み豊かな金柑が、お口の中でとろけるようにほぐれるよう、蜜の加減や煮立てる時間に老舗の技を込めております。柔らかさは天下一だと自負しておりますので、お口直しにぜひお召し上がりくださいませ。
 
「伊勢真鯛塩麹漬」に使っておりますのは、紀伊山地からの恵みと黒潮が出会う豊かな海で、三重県特産の海藻・柑橘類・茶葉の粉末をまぜたエサだけで育てられた「伊勢まだい」。さっぱりとした味わいで、引き締まった身質には旨味と甘みがございます。手間暇をかけて美しい海で丁寧に育てられた「伊勢まだい」を新鮮なうちに、地元産の塩麹に漬け込み焼き上げております。塩麹がさらに引き出した伊勢まだいの旨味と、ふっくらとした食感をぜひご堪能ください。
 
「蛸柔らか煮」は、浜島で水揚げされた「多幸」(たこ)を関西風にやわらか煮に仕上げております。柔らかく、しっとりとした甘みと旨味がかむほどににじみ出るよう煮上げました。
 
そして、一の重を締めくくりますのは、伊勢志摩で水揚げされた真鯖を新鮮なうちに活け〆にした「鯖寿〆」(さばのすじめ)。志摩の鯖が持つ脂を天然塩で引き立て、手製の酢でしめて旨味をぎゅっと閉じ込めています。
 
「厳選三重県おせち」は、私ども「しげよし」の集大成。次回は、二の重につきましてご紹介をいたします。