■庶民の魚・いわしの代表的な品種は「まいわし」
年中スーパーマーケットで見かけるいわし。日本の沿岸に多く生息し、秋から冬にかけて南下、春から夏にかけては北上する回遊魚です。
一般的な旬の時期は5月から10月ごろと言われていますが、種類ごとに異なります。
以下、いわしの代表的な種類を紹介します。
・まいわし
日本では代表的な品種で、おもにスーパーでいわしとして並んでいるのはこの種類です。体の側面に並んだ黒い斑点が特徴で、地域によってはその見た目から「ナナツボシ(七つ星)」とも呼ばれています。
12~6月が産卵期で、一般的な旬は5月~10月。梅雨時期に水揚げされるまいわしは「入梅いわし」と呼ばれ、産卵前で脂がのっているため味がよいとされています。
・うるめいわし
体長30cmほどの大きないわし。その名の通り目が大きく、目のふちがうるんでいるように見えることが名前の由来とされています。まいわしに比べて脂が少なく淡白な味わいで、鮮度が落ちやすいことから、干物に加工されることが多いという特徴があります。
・かたくちいわし
体長15cmほどの小さないわし。日本全国で漁獲されています。ごまめや煮干しなどの加工用になることが多く、鮮魚として店頭に並ぶことは少ないようです。イタリア料理で頻繁に使用されるアンチョビは、かたくちわしを塩漬けし、オリーブオイルに漬けたものです。
■「いわし100匹 頭の薬」といわれるほど、多くの栄養が含まれる
昔から『いわし百匹 頭の薬』と言われるほど、いわしは栄養満点の魚です。
中でも、イワシに多く含まれているDHAは、脳の細胞を活性化させ、脳や神経の発達に欠かせないものです。
また、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、骨粗しょう症を予防するカルシウムなどの栄養素も含まれています。
いわしは丸干しや圧力鍋で調理することで骨ごと食べることができ、カルシウムを効率的に摂取することができます。
ヘルシーな生活のためには、煮物やつみれなど、骨ごと食べられる料理にするのがおすすめです。
■梅干しのうまみが決めて!【簡単レシピ】いわしの梅煮
いわし料理の基本・いわしの梅煮のレシピを紹介します。
【材料/4人分】
・いわし 6匹
・梅干し 2個
・しょうが 1かけ
(A)
・水カップ 250m1
・酒カップ 50ml
・しょうゆ 大さじ5
・みりん 大さじ2
・砂糖 大さじ2
【作り方】
1 いわしはうろこと頭を取り、内臓を取り除き流水で洗い、皮の表面に切れ目を入れる。しょうがは薄切りにする。
2 フライパンに(A)としょうがを合わせて煮立て、いわしと梅干しを加えて落としぶたをして10~15分程煮る。
3 器に盛って残った煮汁をかけ、出来上がり。
梅干しのうまみにより、いわしの独特おいしさがアップ。煮ものは冷める間に味がしみこむため、いったん冷ましてから温め直すのがおすすめです。
ぜひお試しください!