【食材のこだわり】しげよしの「厳選三重県おせち」(二の重)【しげよし】

2017/11/23

 

皆様が大切な方と迎えられる元旦に、私ども「しげよし」のおせちが彩りを添えることができますよう、心を込めて準備をしております。今回は、「厳選三重県おせち」の「二の重」についてご紹介をさせていただきます。
 
■伝統の技と新しい風が二の重に踊ります
 
すべて三重県産にこだわった「厳選三重県おせち」。二の重では、三重県に集う食の職人たちの歴史をご堪能いただけるよう、新旧の技を凝らしました。
 
まずご堪能いただきたいのは、「松阪牛しぐれ煮」。日本三大和牛のひとつ・松阪牛(まつさかぎゅう)は、以前「【食材のこだわり】肉の王者、松阪牛【しげよし】」でご紹介しましたように、松阪地方の肥沃な大地と美味しい水が育てた比類なき牛です。厳しい決まりのもとで認定される松阪牛だけを、伝統製法で贅沢なしぐれ煮に仕上げました。添加物などは一切使っておりませんので、松阪牛の甘み溢れる脂と、柔らかくてクセのない旨みがしっかりと感じられる逸品でございます。
 
そして、「神島さんまあらめ焼き」。鳥羽港の北東約14km、愛知県伊良湖岬の西方約3.5kmの伊勢湾口に位置するのが神島(かみしま)です。肥沃な海が育てる海の幸の数々は、数多の作家や俳人、歌人に愛されてまいりました。神島は、三島由紀夫先生の小説「潮騒」の舞台にもなっております。
その神島で獲れる、三重県にしかない海藻が「あらめ」でございます。三重県の鮑が丸々と肥えているのは、栄養豊かなあらめを食べて育つからだともいわれております。
昆布よりも肉が厚く、味わいに情趣溢れるのがあらめ。真夏のわずかな時期、海女が素潜り漁で採るあらめで、旬のさんまを巻きました。仕上げに秘伝のタレで炊きあげ、さんまの旨味をぎゅっと閉じ込めております。平成30年の元旦は、ぜひ趣豊かな昆布巻として、神島の伝統料理「神島さんまあらめ焼き」をご賞味ください。
 
箸休めに楽しんでいただきたいのは、「桑名産時雨蛤(くわなさんしぐれはまぐり)」。二枚の貝がぴたりと合わさる蛤は、夫婦円満や良縁のシンボルとされ縁起がいい貝です。
東海道五十三次の要衝で、古くから城下町として栄えた桑名のお宿では、むき身にした蛤の佃煮が昔からご飯のおともとして出されていました。生姜とたまり醤油の香り豊かな「蛤の佃煮」をたいそうお気に召した名のある歌人が「10月の時雨の降り始める頃から食べる蛤」ということで「時雨蛤」と命名し、桑名の名産になったともいわれております。
「厳選三重県おせち」の「桑名産時雨蛤」は、揖斐川(いびがわ)・長良川(ながらがわ)・木曽川(きそがわ)の恵み豊かな河口域で獲れた蛤を使用し、創業300余年の店が代々引き継ぐ「元だまり」を大釜にたっぷり入れ、伝統の「浮かし炊き」という技法でふっくらとした時雨煮に仕上げました。桑名の蛤がもつ滋味と自然の甘みと旨味を閉じ込めて、ふんわりと仕上げた時雨蛤はまさに、300余年の歴史が紡ぐ伝統の技でございます。
 
お口直しに召し上がっていただきたいのは「答志島刻みめかぶ」。鳥羽港の北東約2.5kmに位置する鳥羽市最大の島・答志島(とうしじま)は、万葉集で柿本人麻呂が「釧(くしろ)つく 手節(たふし)の崎に 今日もかも 大宮人の 玉藻(たまも)刈るらむ」(釧【腕輪】を着ける手節の岬【答志島】に、今日も大宮人【宮中に仕える人】たちは玉藻【海藻】を拾っているだろうか)と詠んだ風光明媚な地でございます。
柿本人麻呂が詠んだように、答志島は古来より海藻の産地として名を馳せておりました。その答志島で育った若芽のめかぶを細切りにして、めかぶの味を引き立てる薄塩で刻みめかぶに仕上げた「答志島刻みめかぶ」は、まさに万葉の心が息づく味わいにございます。とろりとした強い粘りと、こりっとした歯ごたえのある食感をご堪能ください。
 
二の重を贅沢に彩るのは、「真珠貝柱粕漬」にございます。風光明媚な伊勢志摩地方の英虞湾(あごわん)で養殖されたアコヤ貝の貝柱を、伝統の「調味酒粕」に漬け込み、粕漬に仕上げました。伊賀半蔵の酒・酒粕を使用、塩は尾鷲産で無添加の醗酵食品です。志摩の豊かな味覚をご堪能ください。
 
二の重関の戸中入れ
 
■三重県の新しい風が二の重を爽やかに吹き抜けます
 
三重県は伝統を大切にしながら、新しい文化も積極的に取り入れる風土です。新旧近しい三重県をおせちで表現できるよう、「厳選三重県おせち」の二の重には三重県の新しい食文化も詰めました。
 
まずは「みえジビエ(鹿肉入りウインナー)。「みえジビエ」は、三重県が運用する「みえジビエ登録制度」に登録された事業者だけが扱える、三重県内で捕獲された野生の鹿肉と猪肉でございます。「みえジビエ」に認定されるためには、品質や衛生管理などに厳しい決まりがございます。
山と海に囲まれた三重県の富饒な大地が育てた「みえジビエ」鹿肉をボロニアソーセージに仕上げた鹿肉入りウインナーは、鹿肉の野趣が溢れつつもくさみがなく、旨味溢れて活力みなぎる逸品です。
 
そして、ワインにもよく合いますのは「伊勢赤どり燻製」。「伊勢赤どり」は三重県の銘柄鶏で、厳しい認定を受けた生産者のみで育てられています。通常の飼育期間の約1.5倍の時間をかけてじっくり育てられた伊勢赤どりは、筋肉がほどよく発達し、柔らかいだけではなく適度な歯ごたえがございます。噛むごとに鶏肉本来の旨味と芳醇な味わいが感じられる伊勢赤どりを、塩麹に3日間漬け込んで旨味をぎゅっと閉じ込め、深みのある燻製に仕上げました。肉の瑞々しさを豊潤な燻製香が彩る「伊勢赤どり燻製」も、私どもの自信作でございます。
 
また、「伊勢志摩ロイヤルポーク」は、自然環境と品質にこだわり、肉の熟度を上げた「伊勢志摩ロイヤルポーク三元豚」を秘伝のタレで焼き上げております。伊勢志摩ロイヤルポーク三元豚は、一般的な豚肉に比べて赤身が多く、「脂身に甘みがあって柔らかい」「調理中に出るアクが少ない」と食のプロからも絶賛されております。きめ細やかで締まりがよく、コクと旨みたっぷりの「伊勢志摩ロイヤルポーク三元豚」で、香ばしさと豚肉本来の旨みをご堪能ください。
 
そして、デザートは「鳥羽国際ホテルチーズケーキ」。モンドセレクション2015、2016、2017と3年連続で金賞を受賞し、鳥羽国際ホテルで不動の人気を誇るプレーンチーズケーキでございます。チーズのコクと甘みがお口の中で溶け出す佳味な風味は、46年以上変わらない作り方を守り続けているからこその味わいです。
 

伝統と新しさ。そのふたつが織りなすハーモニーを、ぜひ「二の重」でご堪能ください。
「厳選三重県おせち」は、私ども「しげよし」の集大成。次回は、三の重につきましてご紹介をいたします。