【四季折々】十三参りについて【しげよし】

2020/04/14

お子様の成長を祈る儀式に「十三参り」がございます。
今回は十三参りについてご紹介致します。

■13歳になった男女がお参りする「十三参り」の由来

「十三参り」とは、子どもが数えで13歳になったことをお祝いする儀式。
知恵と福徳を司る「虚空藏菩薩(こくうぞうぼさつ)」をお参りする行事です。
関東地方ではあまり知られていませんが、関西地方では京都を中心に昔から広く知られており、
じょじょに全国に広まりつつあります。

十三参りで有名なお寺は、京都府嵐山の法輪寺。
「平安時代、幼くして天皇の地位についた清和天皇が、『弘法大使空海が、虚空藏菩薩の真言を100万回唱えて記憶力を身につけることができた』と聞き、数えで13歳になったときに虚空藏菩薩が収められる法輪寺をお参りした」という言い伝えがありました。
これが風習として残り、江戸時代の中期頃から始まったと考えられています。

■時期は3月中旬から5月中旬。近くのお寺や神社にお参り

十三参りの時期は、旧暦の3月13日、現在の4月13日頃。
当時、男子は元服、女子は晴れ着を着て虚空藏菩薩を奉っているお寺や神社に足を運び、祈祷をしてもらっていました。

今では、3月13日から5月13日の間に、男の子は羽織袴、女の子は晴れ着で日頃から足を運んでいる近くのお寺や神社に足を運ぶのが一般的です。
十三参りは、女の子は晴れ着、男の子は羽織袴の和装でお参りするのが一般的ですが、ワンピースやスーツ、中学校の制服などで臨んでもOK。
節目となる、小学校卒業から中学校入学のタイミングでお参りする家庭が多いようです。

すこやかな成長を祝い、会食の場をもうけることも

お参りの流れは、お寺や神社によりさまざまですが、以下、一般的な流れを紹介します。

祈祷料をおさめ、受け付けする。
本殿などにがり、祈祷していただく。
お守りなどをいただく。

お寺によっては、写経の流れを組み、「知」「徳」「福」「子ども自身が授かりたいものを漢字1文字決め、それを半紙に書いて祈祷することもあります。
十三参りが終わって帰るとき、後ろを振り返ると、授かった徳や知恵が消えてしまうという言い伝えがあります。お寺や神社から出るまでは、振り返らないようにしましょう。
お参りから帰宅したあとは、家族や親戚で集まる会食の場を設けたり、写真スタジオで記念撮影する家庭も多いようです。
子どものすこやかな成長を願う十三参り。わが家流のお祝いの方法を考えたいものです。