【食材のこだわり】さくらんぼについて【しげよし】

2022/06/22

■梅雨の時期が旬のさくらんぼ。全国一の生産地は山形県



梅雨の時期の5月下旬から6月にかけてが旬の時期の、さくらんぼ。
店頭に並び始めると、赤くてかわいい姿やさわやかな風味が人気ですが、1日の寒暖差が少ないと甘くなりにくいため産地が限られ、また雨に弱く栽培に手間がかかるため、国産は少し高値になります。

さくらんぼの生産地といえば、山形県。全国生産量の5割以上を占めています。
山形県以外には、青森県、山梨県、北海道が有名です。

さくらんぼにはたくさんの品種がありますが、有名なのは「佐藤錦」(さとうにしき)。
大正時代に山形県の佐藤栄助氏が「ナポレオン」と「黄玉」を掛け合わせて育成したさくらんぼで、糖度が高くて酸味は少なく、果汁を豊富に含みます。
品質の高さはもちろん、収穫量も多いことから、長年にわたり日本のさくらんぼ市場でトップシェアを維持し続けています。

「高砂」(たかさご)は、明治時代初期にアメリカから輸入され、栽培が始まりました。皮の鮮やかな紅色が特徴です。

■鉄分や葉酸を多く含む「女性の味方のフルーツ」



さくらんぼには、ビタミンに加え、リンゴ酸やクエン酸、ブドウ糖と果糖がバランスよく含まれており、疲労回復、美肌作用、高血圧予防効果が期待できます。

また、さくらんぼの鮮やかな赤や紫の色は、ポリフェノールの一種・アントシアニンという色素。疲れ目の回復、抗酸化作用を発揮して生活習慣病や老化の原因を抑える働きがあります。

さくらんぼに多く含まれるソルビトールは、さわやかですっきりとした甘さの甘み成分。ほかの糖類と異なり、ソルビトールでは虫歯菌が育ちにくいため、虫歯予防の甘味料として知られています。妊娠中の女性に必要とされる鉄分や葉酸も多く含み、「女性の味方のフルーツ」と言っても過言ではないでしょう。
食欲不振や病後の回復期などにも口にしやすく効果があるため、お見舞いの品としてもおすすめです。

■冷凍しても美味しい!



さくらんぼは低温に弱いので、保存する場合は密封して冷蔵庫の野菜室に。購入後、2、3日までおいしく食べられます。ただ、冷やしすぎると甘味の感じ方が薄れてしまうので、長時間冷やしていた場合は、食べる少し前に出しておくとよいでしょう。

流水で洗ってそのまま食べるほか、ヨーグルトやアイスクリーム、ケーキなどに添えるのもおすすめ。
量がたくさんある場合は、ジャムやシロップ漬け、コンポートにしてもよいでしょう。
冷凍し、シャーベット風にしても、シャリシャリ&甘い食感で独特な美味しさを味わえます。

季節を感じるキューティフルーツ・さくらんぼ。味わうなら、今です!