【食材のこだわり】オクラについて【しげよし】

2022/07/10

■7月から8月が旬のオクラ。食用にするのは若い状態の実



細長い形と星型の断面、独特なねばねばで知られるオクラ。旬の時期は7月から8月です。
原産地はアフリカ東北部で、日本に入ってきたのは明治時代のようです。しばらくは、
沖縄や九州地など暖かい地方で作られていましたが、昭和50年代くらいから、一般市場に流通するようになりました。

オクラは黄色い花が咲いた後に実を付けますが、そのままにしておくと実は固くなり食べられなくなります。食用にするのは、実が出来始めた小さな状態のものや、まだ若く、柔らかいうちに収穫したものです。

一般的なオクラは「角オクラ」とよばれ、長さが10cmくらい。沖縄の「島オクラ」や八丈島の「八丈オクラ」は長さが20cmkくらいあり、断面があまりないのが特徴です。

国内のオクラの生産量ベスト5は、1位が鹿児島県、以下、高知県、沖縄県、熊本県、福岡県と続きます。

■オクラのねばねばの正体は、「ムチン」



オクラのねばねばに含まれる成分のひとつは、「ムチン」。糖とタンパク質が結合することによってできる多糖類で、粘膜をうるおして強化する働きがあります。胃では胃粘膜を強化し、胃壁を保護する働きがあります。

また、鼻粘膜を強化することで細菌やウイルスから体を守り、風邪予防の効果も期待できるといわれています。さらに、腸内環境を整えることで、免疫力を高める働きが期待されています。

食物繊維、カリウム、マグネシムも豊富に含まれ、「栄養が多くヘルシーな野菜」として知られています。

スーパーなどで、新鮮でおいしいオクラを選ぶポイントは、
・ 皮の表面が、白く細かい産毛で覆われている
・ 大きすぎず、小さすぎずのサイズ
・ヘタや皮が茶色に変色せず、濃い緑色

以上の3つです。

■ごま和え、おかか和え、サラダ、煮物etc. 楽しみ方いろいろ!



オクラは、切り口の五角形の星型を生かし、輪切りにして使うほか、形のまま使います。
調理する前に茹でることが多いでですが、茹でる際は、沸騰した湯に下ごしらえしたオクラを入れ、約1分さっと茹でましょう。

かために茹でれば、粘りが控えめでシャキシャキした食感に。長めに茹でてやわらかくなってから刻むと、中身のねばねば、とろとろの食感を楽しむことができます。

茹でたオクラは、白炒りごま、しょうゆ、砂糖とともにごま和えにしたり、薄口しょうゆ、おかかとともにおかか和えにしたりなどが、基本の調理法。

なすやいんげんなど他の野菜との相性もよく、サラダにするもよし、味噌汁の具として
取り入れるのもよし。煮物や炒め物の材料として使うのもおすすめです。ごはんとの相性抜群です。

さまざまな調理法で、夏の味覚を楽しみましょう!