【食材のこだわり】ブドウについて【しげよし】

2022/09/16

■秋の代表的フルーツ・ぶどう。「巨峰」=ぶどうの王様



甘みと果汁たっぷりのぶどうは、9月から10月くらいが旬の時期。

2020年のぶどうの収穫量は16万3400トンで、多い県は、山梨県が21%、長野県が20%、山形県および岡山県が9%となっており、この4県で全国の約6割を占めています。

日本では、生食用として60種類以上のぶどうが栽培されており、もっとも大きい面積で作られているのは「巨峰(きょほう)」です。

大粒の「巨峰」は「ぶどうの王様」とも称され、糖度は18度から20度程度と高く、紫黒色の大粒で身がしまった多汁な果実が特徴です。

気品ある豊かな風味が特徴で、多くの品種の親となっている「マスカット オブ アレキサンドリア」、大粒で種なし、果肉はやや固めで上品な甘みをもつ「ゴルビー」、巨峰に良く似た食べごたえで手頃感がある「ピオーネ」などの品種も良く知られています。

■皮も栄養豊富! 白い粉のような「ブルーム」はアンチエイジングに期待大



ぶどうは果肉が甘くておいしいのはもちろんですが、皮や種には抗酸化作用のあるポリフェノールの一種・アントシアニンが豊富に含まれており、老化を防ぐ効果や視力機能の回復などが期待できます。

栄養価を考えると皮ごと食べるのが望ましく、種なしで皮ごと食べられる品種も増えてきています。

ところで、皮の表面に白い粉のようなものがついていることがありますが、これは、「ブルーム」とよばれるもの。
ぶどう自身が病原体から身を守ったり、鮮度を保ったりするために作り出している物質で、害はありません。
最近の研究では、虫歯予防やアンチエイジングに効果のある成分「オレアノール酸」が含まれていることが明らかになっています。

■余ったり、熟しすぎたりしたら、手作りレーズンに



食べきれずに余ってしまったり、熟しすぎてしまったぶどうは、ちょっと手を加えて「手作りレーズン」にしてみてはいかがでしょう。

大粒のぶどうなら、130℃に予熱したオーブンで約2時間加熱すればOK。半熟状のジューシーなレーズンが完成します。かためがよければ、さらに加熱しましょう。

レーズンは、果実を凝縮したものなので、カリウム、カルシウム、鉄などのミネラル類に加え、食物繊維などを豊富に含む高栄養価食品となります。そのぶん高カロリーになるので、食べ過ぎに注意しましょう。

冷凍保存用のジッパーつき袋に入れて冷凍するのもおすすめ。
食べるときにさっと水に通すと簡単に皮がとれ、シャーベットのような食感が味わえます。

今が旬のぶどう。さまざまな品種を食べ比べしたり、アレンジして食べたりなど、その美味しさを堪能しましょう!