トップページ > ブログ > 【食材のこだわり】はまぐりについて【しげよし】
2025/02/28
■ひな祭りの日にはまぐりのお吸い物を食べる理由■ 産卵前の春ごろから旬の時期を迎えるはまぐり。国内でのおもな産地は、茨城県から千葉県に続く鹿島灘が有名です。 このはまぐり、3月3日はひな祭りの日にお吸い物としていただくのが定番です。「桃の節句」ともよばれ、女の子の健やかな成長や幸せを祈って、お祝いをします。 はまぐりの貝は、対になっていないとぴったり合わないため、今から1000年程前の平安時代には、はまぐりの貝を使った絵合わせ遊び(トランプで言えば神経衰弱)があったそうです。その特徴から、はまぐり、いつしか「仲の良い夫婦」を表すようになりました。 ひな祭りのはまぐりには「一生ひとりの人と仲良く添い遂げられるように」という女の子への願いが込められています。 はまぐりの旬は、前述のように春の時期。ひな祭りは、旬の真最中です。ぷりぷりのはまぐりの栄養を丸ごと頂くためには、汁まで無駄にしないお吸い物が一番適していると言われています。はまぐりのお吸い物は、理に叶った料理になるということです。 ■「はまぐり」のことわざ、知ってる?■ 「はまぐり」という言葉を用いたことわざ、たくさんあります。 以下、代表的なことわざを紹介します。 ・畑(はたけ)に蛤(はまぐり) 畑を掘って蛤を求めるように、見当違いのことをすることのたとえ。 ・その手は桑名の焼き蛤(はまぐり) うまいことを言っても、その手は食わないというたとえ。 だまされないぞ、ということを調子よく言ったことば。 ・蛤(はまぐり)で海をかえる とうていできないことのたとえ。また、無駄な努力のたとえ。 ・雀、海に入って蛤(はまぐり)となる 思いがけない変化がよく起こるたとえ。 ・内で蛤(はまぐり)、外では蜆(しじみ) 家ではいばっているが、外では小さくなってしまうたとえ。 ■はまぐりは砂抜きをしっかり行い、美味しく食べよう!■ はまぐりは、海の砂地や浅瀬の砂中に生息し、呼吸や食事の際に砂も吸い込みます。 体内に砂を持った状態の貝は食感が良くないため、美味しく食べるためには砂抜きがとても大切です。 はまぐりの砂抜き方法は、2ステップ。 【1】海水と同じ濃度3%の食塩水に浸す。 【2】 ふたやアルミホイルをかぶせて冷蔵庫に置く。 基本的にはあさりなどの貝と同じ方法ですが、放置時間は1〜2時間と、短めにするのがポイントです。 砂抜きを終えたあと、さらに真水に変えて塩抜きをすると、余分な塩分なく調理をすることができます。 ふっくらとした身からあふれる濃厚な旨味を味わえる旬のはまぐり。上手に塩抜きをして、さまざまな調理法でおいしくいただきましょう