【食材のこだわり】たけのこについて【しげよし】

2025/04/24

■春の味覚・たけのこ。2025年は例年の2倍の価格に!?■




今、旬を迎えているたけのこですが、例年の2倍くらいの値段で売られています。これは、全国的にたけのこが少ない「裏年」という傾向の産地が多く、市場に出回る量が少ないからです。

主な産地である鹿児島県によると、今年は裏年のため、3月末までの出荷量は去年の同じ時期と比べて7割も減っているとのこと。昨年の夏から秋にかけての干ばつや、年明けからの長い寒さにより、たけのこの育ちも遅れているため、同じく裏年だった2年前よりもさらに出荷量が少ないそうです。

また、豊作の年であるはずの産地からの入荷も少ない状況で、今後も大幅な入荷量の増加は見込めないということです。
春の味覚であるたけのこの需要はしっかりとありますが、値段が高いため、スーパーの売り場は例年よりも小さくなっています。
例年であれば、4月以降はスーパーがたけのこの売り場を広げる時期なのですが、「今年は最小限の売り場にとどめている小売店が多い」ということです。


■たけのこご飯に油揚げを入れる理由■




そうはいっても、旬の味覚はしっかり味わいたいですよね。

たけのこといえば、真っ先に思い浮かぶの、たけのこご飯。

ところで、たけのこご飯には必ずといっていいほど油揚げが入っていますが、その理由をご存知ですか?

1つめの理由は、旨味です。油揚げは、煮汁をよく吸い込む性質を持っています。たけのこご飯を炊く際に、醤油や出汁などの調味料と一緒に煮込まれることで、油揚げがこれらの旨味をたっぷりと吸い込みおいしさがアップするのです。

2つめの理由は、食感のアクセントをつけるためです。たけのこはシャキシャキとした歯ごたえが特徴ですが、油揚げを加えることで、柔らかくも少し弾力のある独特の食感が加わります。この異なる食感が組み合わさることで、単調になりがちなご飯に楽しい変化をもたらします。

3つめの理由は、栄養バランスです。油揚げは大豆から作られており、良質な植物性たんぱく質を豊富に含んでいます。ご飯に油揚げを加えることで、炭水化物中心になりがちな食事にたんぱく質をプラスし、栄養バランスを整えることができます。


■たけのこのアク抜きを短時間で行うには?■




たけのこを使った調理に欠かせないアク抜き。
大きな鍋がないときや、時間がないときは、2~3等分など適度な大きさにカットしてから茹でると時間を短縮できます。
この場合、米ぬかは身の隙間に入って取り除きづらいので、重曹を入れたたっぷりの湯で、弱火で30~40分茹でると良いでしょう。

今年は価格が高いたけのこですが、旬の味覚は何にも代えがたい贅沢です。
煮物や炊き込みご飯など、さまざまな料理に挑戦しましょう。