【食材のこだわり】お茶について【しげよし】

2025/05/28

■お茶の旬はいつ?■




八十八夜は、古くからお茶の旬として知られています。
茶摘みの歌にも「夏も近づく八十八夜」とあるように、この時期に摘み取られるお茶は、新茶として市場に出回ります。

静岡県掛川市を例にとると、平野部では4月中旬から下旬にかけて、あるいは5月にかけて茶摘みが本格化します。
一方、山間部のような日照時間が短い地域では、平野部よりも4日から1週間ほど遅れて摘み取りが始まるのが一般的です。もちろん、お茶の品種や地域の特性によっても、摘み取りの時期には多少の差があります。

八十八夜は、立春から数えて88日目のこと。5月1日か2日ごろにあたります。
この時期になると、お茶の木から新しい芽が一斉に伸び始めます。冬の間に蓄えられた栄養がたっぷり詰まっていて、太陽の光を浴びて肉厚な葉に育ちます。

八十八夜の頃、は、お茶が一番おいしい時期とされています。この時期に摘まれる、その年初めて育った新芽で作られたお茶を「新茶(しんちゃ)」または「一番茶(いちばんちゃ)」と呼びます。


■緑茶とほうじ茶の違いは? お茶の種類と違いを紹介■




ひと言でお茶と言っても、緑茶、ほうじ茶、紅茶、ウーロン茶など、さまざまな種類がありますよね。

まず、緑茶とほうじ茶ですが、実は、ほうじ茶は緑茶の一種に分類されます。

ほうじ茶は、漢字で「焙茶」と表記されることもあります。緑茶(煎茶)の主流から外れた番外のお茶「番茶」をきつね色になるまで焙煎し、香ばしさを引き出したお茶が「ほうじ茶」です。

以下、緑茶の種類を紹介します。

・ 抹茶
てん茶を出荷する前に石臼で挽いたもの。てん茶とは、茶園をよしずなどで覆い、日光を遮って育てた一番茶を原料とし、蒸した後、揉まずにそのまま乾燥し、茎や葉脈などを除いた後のものです。

・ 玉露
新芽が2~3枚開き始めたころ、茶園をよしずなどで20日間程度覆い、日光を遮って育てたお茶を「玉露」といいます。

・ 煎茶
緑茶の多くは煎茶として作られます。緑茶と表記されて売られているお茶は、「煎茶」であることが多いそうです。

・ 番茶とほうじ茶
地域や茶葉によって様々な意味がありますが、日本茶の主流から外れたお茶を総称して「番茶」と呼びます。「ほうじ茶」は、そんな番茶をきつね色になるまで強火で炒り、香ばしさを引き出したお茶です。


■出がらし茶葉の活用法■




お茶を飲んだあとの出がらし茶葉の活用法について、以下紹介します。

・ 掃除に
湿った茶葉を畳の上にまいて、ほうきで掃くと埃やにおいを吸着してくれます。靴箱の消臭にも効果的です。

・ 防臭、消臭剤に
飲んだ直後の茶殻を魚焼きグリルに敷いたり、電子レンジで加熱することで庫内の匂いを吸収してくれるといわれています。また、茶殻を乾燥させてお茶パックに詰め、靴箱に入れたり冷蔵庫やパントリーに置いておくのも、消臭効果が期待できます。

・ 料理の材料に
水に溶け出さない栄養分が茶殻にはたくさん残っています。皮膚を健康に保ってくれるビタミンAや、抗酸化作用があるビタミンEも脂溶性の成分です。乾燥させてごまや鰹節と混ぜてふりかけにしたり、おひたしにしたり、卵焼きに混ぜて焼くと手軽に食べることができます。

今が旬のお茶。お茶そのものはもちろん、いろんな活用法を試してみてください!