【食材のこだわり】うなぎについて【しげよし】

2025/07/11

■【土用の丑の日】2025年はいつ? なぜうなぎを食べるの?




「土用の丑の日」というと、まっさきに思い浮かぶのが、うなぎ。
2025年、「土用の丑の日」は、実は年に7回もあります。具体的には、1月20日(月)、2月1日(土)、4月26日(土)、7月19日(土)、7月31日(木)、10月23日(木)、11月4日(火)です。

そもそも「土用」とは、立春・立夏・立秋・立冬の各18日前からの期間を指し、その期間中の「丑の日」が「土用の丑の日」とされます。このように、土用の丑の日は夏だけでなく、年に複数回訪れるものなのです。

土用の丑の日にうなぎを食べる習慣は、「ゲン担ぎ」と「商業的な戦略」に由来します。昔から季節の変わり目には、体調を崩しやすい時期に栄養価の高い「う」のつく食べ物を食べる習慣がありました。うなぎはその代表格で、滋養強壮に良いとされていたことから、「暑い夏を乗り切るために、うなぎを食べよう」となったわけです。

また、江戸時代に、夏のうなぎの売れ行きに悩んでいたうなぎ屋が、学者・戯作者、発明家としてマルチに活躍した平賀源内に相談したところ、「本日、土用の丑の日」と看板を出すよう助言を受け、店が大繁盛したという逸話があります。これがきっかけで、土用の丑の日にうなぎを食べる習慣が広まったとされています。


■高騰するうなぎの価格。その理由は?




滋養強壮によいとされているうなぎですが、近年、その価格が高騰しています。
それには、主に2つの理由があります。
まず最大の理由は、天然資源の減少です。ニホンウナギはマリアナ諸島付近で生まれ、シラスウナギとして日本沿岸へやってきますが、環境破壊や乱獲によりその数が激減。完全養殖も難しいため、養殖うなぎもシラスウナギの漁獲量に依存しており、供給が不安定で価格が高騰しています。

次に、成長に時間がかかることも理由の一つです。うなぎが市場に出せる大きさに育つまでには1年以上かかり、餌代や水質管理など、養殖には多くのコストと手間がかかります。
これらの理由から、うなぎの価格が高騰しているといわれています。


■うなぎの驚くべき栄養価は肝と骨にあり!




うなぎの栄養価は非常に高く、特に注目すべきは、肝と骨です。
うなぎの肝は、身の部分と比較しても群を抜く栄養価を誇ります。蒲焼の約2倍ものビタミンAをはじめ、アミノ酸類、ミネラル、そしてDHA・EPAを豊富に含んでおり、日々の健康維持に役立ちます。

さらに驚くべきは、うなぎの骨を粉末にした場合のカルシウム含有量です。なんと牛乳の約220倍にあたる、100g中に25,000mgものカルシウムが含まれています。
その他にも、うなぎ全体として、ビタミン、ミネラル、貝焼成カルシウム、マグネシウム、リン酸カルシウム、コンドロイチンなど、健康維持に不可欠な栄養素をバランス良く含んでいます。

私たちの体をサポートしてくれるスーパーフードとも言えるうなぎを食べて、暑い夏を乗り切りましょう!