トップページ > ブログ > 【食材のこだわり】なすについて【しげよし】
2025/07/17
■夏野菜の代表格・ナスの色は紫だけではないの? 夏野菜の代表格・ナス。和洋中、さまざまな料理に使われています。 ナスといえば、きれいな紫色を思い浮かべますよね。でも、実はナスには紫色の他にも色々な種類があリます。 英語ではナスを「eggplant(エッグプラント)」と言いますが、これは、「卵のような植物」という意味。その名の通り、英語圏の国では、卵のような白いナスもよく見られます。 また、世界には1000種類以上ものナスがあると言われていて、トマトと同じくらい種類が豊富です。色も、白や緑、形も丸いものから細長いものまで本当に様々です。 日本では、昔から紫色のナスが親しまれてきました。この紫色のナスが持つ鮮やかな色は、皮にたっぷり含まれる「ナスニン」という色素の影響です。ナスニンは、黒や紫の色素である「アントシアニン」の仲間。アントシアニンには、紫外線から実を守る大切な働きがあリます。だから、ナスの皮にたくさん集まっているのですね。 ちなみに、この「アントシアニン」は、ナス以外だと、黒豆やブルーベリー、紫いも、アカワインなどにも含まれています。 ■ナスは「縁起が良い野菜」と言われる理由 ナスは、インド東部が原産で、5世紀よりも前に中国を経て日本に伝わったとされています。江戸時代には、初夢に見ると縁起が良いとされる「一富士、二鷹、三なすび」にも数えられ、特に冬のナスは大変高価で、徳川家康がお正月によく食べていたこともあり、庶民にはなかなか手が出せない高級品だったようです。そのため、「なすび」が「事を成す(なす)」に通じる語呂合わせの良さも相まって、縁起の良いものとして広く認識されるようになりました。 また、「親の意見とナスの花は、千にひとつのむだはない」ということわざがあるように、ナスの花は咲いたものがほぼ確実に実を結ぶことから、昔から「無駄のない縁起の良い植物」として人々に親しまれてきたことがうかがえます。 ■楽しみ方たくさん! ナスの調理法 ナスは、煮る、焼く、揚げる、炒めるなど、どんな調理法でも美味しく楽しめる万能野菜です。油を吸うとコクが出て、とろけるような食感になるのが魅力。ナスの美味しさを引き出す調理法をご紹介します。 ・揚げる ナスは油と相性抜群。揚げることで、とろけるようなやわらかい食感と独特のコクが生まれます。揚げ浸しや天ぷら、素揚げがおすすめです。ナスの魅力を引き出してくれます。 ・焼く シンプルにナスのコクを楽しみたいなら焼くのが一番。皮目を香ばしく焼き上げることで、香ばしい風味が加わり、中はジューシーに仕上がります。 ・炒める 炒め物は、ナスを短時間で美味しく仕上げたい時にぴったり。油を吸ったナスが調味料をしっかり抱き込み、ご飯が進む濃厚な味わいになります。麻婆ナスやナスの味噌炒めは、ボリューム満点のおかずに最適! ・煮る 和食にも洋食にも合う煮物料理は、ナスをじっくり味わうのに最適です。煮汁をたっぷり吸い込んだナスは、口の中で旨みが広がります。煮びたしやラタトゥイユなどで楽しめます。 ・漬ける 新鮮なナスなら、漬物に。加熱しないことで、ナスのシャキッとした食感が楽しめます。さっぱりとした味わいは、箸休めやおつまみにぴったり。浅漬けやぬか漬け、ピクルスなど好みの味付けで。 ぜひ色々な調理法を試して、ナス料理を楽しんでみてくださいね!