【食材のこだわり】炊き合わせ【しげよし】

2020/02/14

しっかりとお出汁の聞いた炊き合わせ、美味しいですよね。
今回は炊き合わせについてご紹介いたします。

■「炊き合わせ」ってどんな料理?

和食の料理法のひとつ、「炊き合わせ」。どのような料理法を意味するのかご存知ですか?
炊き合わせとは、煮物のひとつで、「複数の食材の煮物をひとつの器に盛り付けた料理」をさします。器にバランス良くもりつけることで、見た目にも美しく仕上がります。

「炊く」という言葉は、関東では「米を炊く」以外ではほとんど使われませんが、本来の意味は、「米や野菜などを水と共に煮て、食べられるようにする」ということ。関東では「煮合わせ」
と呼ばれることもあります。

炊き合わせは、食材それぞれの風味を生かすため、別々に煮てから盛り合わせることが多いですが、相性のよい食材は一緒に煮る場合も。しげよしの会席料理や松花堂弁当などにも、良く用いられています。

■旬の野菜を取り入れ、季節ならではの味わいを

炊き合わせの料理として良く知られているのが、福岡県筑前地方の郷土料理として知られる筑前煮。鶏肉とニンジンゴボウ、レンコン、シイタケなどを油で炒め、砂糖、醤油で味をつけて煮詰めたものです。

炊き合わせは、素材の風味を堪能できる料理法です。四季折々の旬の野菜を献立に取り入れることで、その季節ならではの味わいを楽しむことができます。

■春夏秋冬、いつでも美味しく味わえる!

炊き合わせを作る時の食材の組み合わせの一例を、季節ごとに紹介します。

【春】春野菜の炊き合わせ
れんこんやにんじんなどの根菜類に、筍や、菜の花、ふき、スナップえんどうなどの春野菜で青みを加え、彩りを美しくします。

【夏】鶏肉と夏野菜の炊き合わせ
鶏もも肉をメインに、夏野菜のとうもろこし、オクラ、なすを組み合わせます。なすは揚げなすにしてもOK。

【秋】湯葉と秋野菜の炊き合わせ
棒湯葉に、小松菜、しめじ、ぎんなん、にんじんを組み合わせます。ぎんなんは皮をむき、湯でゆでながら薄皮をむきます。

【冬】たらと冬野菜の炊き合わせ
冬の季節の美味しいたらに、里芋、ほうれん草、ゆずを組み合わせます。ゆずは、皮をむきとり細かく刻んで「針ゆず」にし、香り付けに。

春夏秋冬、いつでも美味しく味わえる炊き合わせ。家庭料理にも取り入れたいですね。