【四季折々】冬至について【しげよし】

2020/12/21

■2020年の冬至は、12月21日

二十四節気のひとつでもある「冬至」とは、1年で最も昼間の時間が短くなる日。
冬至の日は、2020年は12月22日、2019年も12月22日でしたが、
2020年は、12月21日になります。

冬至の日はいえば、「太陽の力がいちばん弱まる日」といえますが、この日を境に太陽の力は再び蘇っていき、昼間の時間が少しずつ長くなっていきます。
昔の人々は、冬至の日を「一陽来服(いちようらいふく)の日」とよび、太陽の復活を祝っていました。

「冬至を境に運も上昇する」と考えられているので、長期保存できるかぼちゃを食べて栄養をつけ、体を温めるゆず湯に入り無病息災を願いながら、寒い冬を乗り切ってきました。

■知ってる? 「冬至の七草」

冬至の日には、「ん」のつく食べ物を食べると「運」が呼びこめるといわれています。
夏の季節、土用の丑の日に「う」のつくものを食べて暑い夏を乗り切るのと同様に、縁起かつぎだけでなく、栄養をつけて寒い冬を乗り切るための知恵と考えられています。

・ なんきん:南京、かぼちゃのこと
・ れんこん:蓮根
・ にんじん:人参
・ ぎんなん:銀杏
・ きんかん:金柑
・ かんてん:寒天
・ うんどん:饂飩、うどんのこと

以上、「ん」のつく7つの食べ物は、「冬至の七草」とよばれています。

■冬至の食べ物・「かぼちゃと小豆のいとこ煮」「冬至粥」「こんにゃく」

冬至の食べ物としてよく知られているのが、かぼちゃと小豆を煮た「かぼちゃと小豆のいとこ煮」。
「いとこ煮」とは、主に野菜や豆類でつくる煮物のこと。
栄養価が高く長期保存できるかぼちゃだけでなく、小豆も保存がきき栄養価が高いことから、「かぼちゃのいとこ煮」は、風邪をひかない郷土料理として親しまれています。さらに、小豆の赤い色は「邪気を払う」といわれ、冬至の日、縁起のよいかぼちゃと小豆でつくる「かぼちゃのいとこ煮」が食べられるようになったといわれています。

「冬至粥」も、冬至の食べ物として知られています。お粥に小豆を入れるのが一般的ですが、小豆でなくかぼちゃを入れ「かぼちゃ粥」として食べる地方もあるようです。

日本には古くから、冬至にこんにゃくを食べ、一年にたまった砂(=体に害のあるもの)を体の外に出す「砂払い」という風習もありました。

現在ではあまり聞かなくなりましたが、こんにゃくは、食物繊維を豊富に含む食品として広く知られています。健康維持のためには、冬至に限らず積極的に取り入れたい食材です。

一年でいちばん日が短い冬至。
これからは春に向かって上昇気流に乗るためにも、冬至の食べ物を食べて力をつけましょう!