【食材のこだわり】すいかについて【しげよし】

2021/06/30

■夏の風物詩・スイカは熱中症予防にもおすすめ

夏においしい食べ物といえば、スイカ。毎年5月中旬頃から小玉スイカの収穫が始まります。大玉スイカの収穫のピークは7月から8月にかけて。年間収穫量が多いのは、1位が熊本県。以下、千葉県、山形県と続きます。

大玉スイカや小玉スイカだけでなく、ラグビーボールのような形のものや、果皮が黒い「でんすけ」、果皮が黄色い「太陽スイカ」など、スイカの種類はさまざま。ディスプレイ用として三角形や四角形のユニークな形のスイカも作られています。

スイカには、美容効果、ダイエット効果がある栄養素がたくさん含まれていることでも知られています。そのひとつが「リコピン」。活性酸素を除去したり、シミやシワの予防になり美容効果があると注目されている栄養素で、トマトの1,5倍含まれていると言われています。

また、ミネラルの一種であるカリウムも含まれていいます。体内の水分を排出させ、熱を逃がす働きがあるといわれているため、熱中症予防にも欠かせません。甘い風味ですがカロリーは少なく、成分の90%が水分のため、利尿作用もあるヘルシー食材です。

■スイカは野菜? 果物?

スイカは「野菜」でしょうか? それとも「果物」でしょうか?

そもそも野菜とは、「田畑で作られる草本類をいい、加工を前提としていないもの」、果物とは、「果樹に実る作物のことで、数年にわたり収穫可能なもの」という定義があります。
この定義から考えると、スイカは植物としての性質を考えると「野菜」にあてはまりますが、消費分野では果実として扱われているため、「果実的野菜」という中間的な分類に含まれます。つまり、「スイカは野菜でもあり果物でもある」ということです。

ちなみに、いちごやメロンも「果実的野菜」に分類されています。

■スイカに塩をかけると甘くなるのはなぜ?

「スイカに塩をかけて食べると甘くなる」という説がありますが、その理由は、「味の対比効果」によるもの。本来もつ風味に対して対比となる風味を加えることで、もとからの甘<みや旨みがより強く感じられる効果をさします。
甘みのあるスイカと食塩を同時に味わうことで、「味の対比効果」が起こって甘みが強調され、おいしさがひきたつというわけです。

スイカは、中心部の甘味が最も強く、皮に近くなるほど弱くなります。
甘い部分を均等に切り分けるには、中心部から放射状に切るのがおすすめです。
切り分けたスイカは、中心部はそのまま食べ、甘味が弱い部分には食塩を振りかけて食べるのも良いでしょう。

また、スイカは冷やしすぎると甘みが半減してしまいます。食べる直前に冷やしましょう。

旬の風味を味わいながら、暑い夏を乗り切っていきましょう!