【四季折々】節分について【しげよし】

2022/01/30

■「無病息災」を願う「節分」。

 

 

その名のごとく、「季節を分ける」という意味がある「節分」。季節の変わり目で邪気が入りやすいこの時期に、「無病息災」を願う行事として知られています。

 

節分の発祥は中国で、日本には平安時代に伝わり宮中行事として行われてきたそうですが、江戸時代になると宮中行事としてではなく「豆をまいて鬼を払い、無病息災を願う行事」として庶民の間に広まったそうです。

 

節分というと「2月3日」というイメージがありますが、2月2日や2月4日になる年も稀にあります。24節気は、天体の動きに基づいて太陽と地球の位置関係で決まるため、少しずつずれが生じるためです。

 

■1年に4回あった!? 節分の由来

 

2月3日は、立春の前日で、「節分」の日。
「節分」は文字どおり、「季節を分ける」という意味があります。もともとは、立春の前日だけでなく、立春、立夏、立秋、立冬の前日を表すもので、1年に4回ありました。

しかし日本では、1年の始まりとして、立春が特に尊ばれたため、「春の節分」のみを「節分」と呼ぶようになったといわれています。

 

■知ってる? 節分に豆まきをする理由

 

 

節分に豆まきを行うのは、豆を投げて邪気や魔物を追い払い、新しい年に幸運を呼び込むため。豆は、鬼=邪気や魔物を追い払うための“道具”として知られています。

 

豆まきの豆は、鬼を「射る」(いる)にあやかり「炒り(いり)大豆」を使います。

 

豆をまくのは、一家の主人、年男年女に加え、厄年の人が厄払いでまき、

1年の厄除けを願いながら、数え年の分だけ食べると健康になれるという言い伝えがあります。

「鬼は夜に訪れる」と考えられているため、豆まきの時間帯は夜。

窓やドアの外に向かって「鬼は外」とまいていきます。まいたらすぐ窓・ドアを閉めて鬼が戻らないようにし、室内に向かって「福は内」とまきます。これを玄関まで繰り返すのが一般的ですが、各家庭の状況に応じて自由なあやり方で行ってもOK。

 

自分の年齢と同じだけ「年取り豆」を食べ、今年の健康と幸せを願います。

 

大人が年齢の数だけ豆を食べるのが大変な時は、湯のみに豆を入れ熱いお茶を注ぐ「福茶」を作って飲むのがおすすめ。香ばしい香りが漂い、ひと味違うお茶の風味を楽しむことができます。

節分には恵方巻きも

 

 

節分の日は、「恵方巻き」を食べるのが通例となりましたが、恵方巻きはもともと、江戸時代から明治時代にかけての大阪の花街で節分をお祝いしたり、商売繁盛を祈ったりしたことから始まったといわれています。

 

福を巻き込んだ太巻きを、恵方(その年の縁起のよい方角)を向いて願い事をしながら丸かじりするという風習があります。

 

恵方巻きは、無言で一気に食べるのがルールです。

家庭によってさまざまな具材が用いられますが、七福神にちなんで7種類の具材を入れると縁起がいいと言われています。

近年では、寿司店やスーパー、コンビニなどでも趣向を凝らした恵方巻がそろっているので、好みの恵方巻きを選ぶのもよいでしょう。

 

豆まきしたり、恵方巻きを食べたりしながら無病息災をお祈りしましょう。