【食材のこだわり】栗について【しげよし】

2023/09/15

■滋養がたっぷり! 秋の堅果・くり



秋の味覚の代表格・くりはフルーツの一種で、フルーツのなかでは「堅果」に分類されます。堅果は皮が硬く、タネを食用とするフルーツで、一般的に「ナッツ」と総称されています。

くりは、炭水化物を豊富に含む高カロリー食品のため、古くは縄文時代から食料として重視されてきたそうです。炭水化物に加え糖の代謝を助けるビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシンも含むので、効率よくエネルギーを補給できます。

とくに、渋皮には強力な抗酸化作用を持つ成分が多く含まれています。栗ご飯を炊くときは、渋皮を少し残せば、栄養、味わい、香りがアップします。

剥き方が難しいとされているくりですが、
1 包丁の刃もとを使って鬼皮に少し切り込みを入れ、熱湯に1時間ほど漬ける。
2 底のざらざらした部分を切り落とす。
3 切り口から包丁をいれて鬼皮をひっぱりながらむく。
このプロセスで、簡単にむけます。試してみてください。

■世界のくり事情を知っておこう



2021年の世界のくりの生産量は、約2014万トンでした。生産量のトップは中国で、約170万トンと、世界の生産量の約75%を占めています。2位はスペイン、3位はボリビアです。日本は9位にランクしています。

くりには、大別すると日本栗、中国栗、ヨーロッパ栗、アメリカ栗などがあります。中国栗は小粒で渋皮がむきやすく、甘みも強いため、焼き栗に適しています。日本栗は他の栗にくらべて大粒で水分も多いため、茹でて調理するのに適しています。一方、渋皮がむきにくいため、焼き栗などには適さないとされています。

世界の栗の消費量は、近年増加傾向にあります。これは、健康志向の高まりや、栗を使った料理やお菓子の人気が高まっていることが要因と考えられます。今後も、世界の栗の需要は拡大していくと予想されます。

■【レシピ】意外とカンタン! くりの甘露煮の作り方



ゆっくり弱火で煮込むだけで完成! くりの甘露煮の作り方を紹介します。

⚫️材料(15個分)
むき栗  14個
水    適量
(A)
砂糖    80g
みりん   大さじ1
塩     少々
水     200ml

⚫️作り方
1,鍋にむき栗、むき栗が浸かる程度の水をいれ弱火にかける。
2,栗に火が通るまで煮込んだら、栗を取り出す。
3別の鍋に(A)を入れ中火にかけ、ひと煮立ちさせる。
4 2を入れ落し蓋をし、弱火で20分程煮込む。
5,器に入れ、粗熱が取れたら冷蔵庫で1時間程寝かし、味を染み込ませて
できあがり。

色をつけたい場合はくちなしの実を使うのもおすすめ。秋の味覚を楽しみましょう!