【四季折々】お花見について【しげよし】

2022/04/09

■日本を象徴する花・桜。これから東北・信越地方で開花



春の花といえば、桜。桜は日本を象徴する花のひとつで、古くから日本人に親しまれてきました。美しい桜を眺めるお花見は、この時期の楽しみのひとつ。

お花見の起源は、古くは奈良時代にさかのぼるといわれています。ただ、奈良時代は、「お花見」というと、「梅の花を観賞しながら歌を詠む」催しをさしていたそうです。

その後、平安時代以降に、梅から桜を愛おしむようになりました。

お花見が現代のような「行楽」になったのは、江戸時代。三代将軍・徳川家光から八代将軍・徳川吉宗にかけて、将軍たちが桜の植樹を推奨したことから、江戸の各地に桜の名所が次々に誕生し、庶民の間にもお花見が広がっていきました。

ちなみに、2022年の桜の開花は、2022年4月上旬現在で、東京や大阪では見納めとなっています。4月10日前後から東北地方や信越地方で開花が始まり、5月の中旬ごろにかけて、北海道まで開花していきます。

4月後半から5月前半にかけての気温は平年よりも高い傾向となり、北海道では開花後は満開まで一気に進むかもしれないと予想されています。

■お花見団子の色の意味、知ってる?



お花見といえば、まっさきに思い浮かぶのが「お花見団子」なのではないでしょうか。

お花見団子といえば、ピンク、白、緑の3色が定番ですが、それぞれの色の意味は知っていますか? お花見団子の色の意味にはいくつか説があります。

・ 春=ピンク、冬=白、夏=緑…と、「季節」を表す
・ 桜=ピンク、白酒=白、よもぎ=緑…と、「春」を表す
・ 運気を上げる色=ピンク、清浄を表す色=白、邪気を払う色=緑…と、「縁起の良い食べ物」を表す
どの説をとっても、日本らしい“縁起物”には変わりがないようです。

お花見団子が並ぶ順番については、上から
・ 桜のつぼみ=ピンク
・ 満開時の桜の花=白
・ 散った後の葉桜=緑
と、桜が咲く順番を表しているといわれています。

■「食べる桜」「飲む桜」いろいろ



お花見団子以外にも、「食べる桜」「飲む桜」があり、お花見の時期に食べたり飲んだりします。代表的なものを紹介します。

・桜餅 塩づけした桜の葉で包まれた和菓子。あん全体を饅頭のように包む「道明寺桜餅」と、薄い皮ではさむだけの「長命寺桜餅」の2種類あります。

・ 桜の花の塩づけ 八重桜を塩漬けしたもので、江戸時代から親しまれてきました。炊きこみご飯、混ぜご飯にしておにぎりや桜寿司を作ったり、お茶漬けにもおすすめです。

・ 桜茶 桜の花びらを梅酢と塩で漬けたものをお湯で戻した飲み物で、桜湯ともよばれます。ひな祭り、結納や結婚式、入学式などお祝いごとでのおもてなしに用いられることが多いです。

風情あふれる桜の食材を楽しみましょう。