【食材のこだわり】白魚について【しげよし】

2022/03/20

■春を告げる魚・白魚(シラウオ)。シロウオとどこが違う?

 

 

春を告げる魚として知られる「白魚」(シラウオ)。全国の沿岸に生息しているキュウリウオ目シラウオ科の淡水魚で、産卵のため川に上がってくる2〜4月が旬の時期とされています。

産卵のため、早春に川に上ってくることから、この時期が旬となっているようです。

 

白魚は、北海道から九州沿岸まで各地で漁獲されています。

最も多く漁獲しているのは青森県で、全国の約半分を占めています。そのほか、白魚の産地として知られるのは島根県の宍道湖で、「宍道湖七珍」のひとつとされています。また、茨城県の霞ケ浦なども有名です。

 

白魚は、かつては河川などでも普通にみられる魚でしたが、造成や埋め立てなどにより、今では姿を消してしまったところも多いそう。全国的な漁獲量そのものは、とても少なくなってきているそうです。

 

同じ時期に旬を迎える似たような小魚に、「シロウオ(素魚)」があります。

「白魚(しらうお)」は、背びれと尾ひれの間に脂ひれがあり頭が尖っているのに対し、「シロウオ(素魚)」はハゼ科で頭が丸く、全体に黄色味を帯びています。

 

名前は似ていますが、見た目はかなり異なりますので、見分けるのは難しくないでしょう。

 

■高タンパク&低カロリー。ヘルシーな魚・シラウオ

 

 

脂肪分が少なく、ヘルシーな魚としても知られるシラウオ。100gあたり77kcalと低カロリーです。

 

ビタミンB12やビタミンD、葉酸などのビタミン類に加え、カルシウムやミネラルなどの栄養分、血液をさらさらにする作用や悪玉コレステロール、中性脂肪を減らす働きがあるDHAも豊富に含まれています。

 

高タンパク&低カロリーであるため、ダイエットトレーニングの後の食事にも有効と考えられています。

 

白魚といえば、「踊り食い」がよく知られています。

容器で活かした白魚を酢醤油やポン酢と共に口に入れるのが、よく知られる食べ方です。

白魚は噛まずに飲み込みますが、これは喉越しを楽しむため。人によっては、かんだほうが甘さと脂を感じておいしいと感じることもあるようです。

 

■シラウオの美味しい調理の仕方を紹介!

 

鮮度のよい白魚は、「踊り食い」以外にも、刺身、揚げることで旨みが増すため旬の野菜とかき揚げにしたり天ぷらにして食べたりするのもおすすめです。

 

江戸前寿司では定番のネタで、サイズの大きいものは握りで、最近では、軍艦巻きにして提供される事も多くなってきました。

 

また、卵とじや酢の物、お吸い物、産地では佃煮や煮干しに加工されてごはんといっしょに食べたり、大根おろしと合わせたりして食べることも多いようです。

 

生で食べるのもよし、火を通して食べるのもよし。

旬の時期の白魚を食べるチャンスが巡ってきたら、ぜひいろいろな調理方法で味わってみましょう!

 

 

シラウオのおいしい食べ方と調理法について、以下紹介します。

 

⚫シラウオの刺身

新鮮な状態なら、生のままお刺身で美味しくいただくことができます。わさび醤油、しょうが醤油をつけて食べるのがおすすめです。

 

⚫シラウオのかき揚げ

シラウオとてんぷら粉をまぶし、水を加えて天ぷらのタネにし、熱した油で揚げます。さくっとした衣とふっくらしたシラウオの食感でおいしさ倍増。刻んだ大葉などといっしょに揚げると風味が増します。

 

⚫シラウオの卵とじ

熱しただし汁にシラウオを入れて軽く煮たあと、溶き卵を回し入れてネギをちらせばできあがり。ごはんを足して雑炊にしてもおいしいです。

 

⚫シラウオのお吸い物、味噌汁

シラウオをさっと煮て火を通し、お吸い物や味噌汁に入れていただく。

 

⚫シラウオのアヒージョ

フライパンにオリーブオイルと鷹の爪、にんにく、シラウオを入れて火にかけ、油が泡立ち始めたら完成。

 

⚫シラウオのパスタ

オリーブオイルで炒めたシラウオを、トマトソースであえたパスタにトッピング。シンプルな風味を楽しむことができます。

 

和食のみならず、洋食でもその美味しさを堪能できるシラウオ。旬のこの時期、さまざまな調理法を試してみてください!